背景が綺麗。
新海作品は「あ、これってアレかな?」と思うことが度々あるので
今回は「天空の城のラピュタ」ではなかろうか?と想定し観ておりました。
16歳高校生の「ここではない何処かに行きたい」というようななんともフワフワした理由の家出少年と
母を亡くし小学生の弟を養おうと、18歳と偽り仕事をし、それがバレてクビになり、風俗で働こうとする15歳の少女
という、
なぜそうも酷な・・・大人や周りの人間はどうしているんだ?
と思わず考えてしまう主人公たちの物語です。
子供だけで生きるラピュタの架空の世界と違い、今作は現代日本。
亡くなってしまった母にしても交通事故とか突発的な死ではなく病床に長いこといるような描写があるので、子供の成育環境準備しておかなかったのだろうか?とモヤモヤが消えませんでしたが、天空の城ラピュタのパズーとシータの境遇のオマージュね!ということにして納得。
拳銃—–
家出少年は客引きのにーちゃんに嫌がらせでゴミ箱をぶちまけてしまい片付ける際に偶然拳銃を拾うのですが、警察に届けることなくお守りとして所持することに決めます。ダメやん。
後日、風俗で働くことを決めたヒロインを客引きのにーちゃんから守ってあげようと主人公はヒロインの手を引き逃走、追いつかれ馬乗りされ殴られた時にその拳銃を撃ちます。えぇ?そのタイミング!?
少女の能力に目をつけた組織から狙われて〜・・・というところでの発砲かと想定していたところ、全然違いました。
もう一回の発砲は、家出かつ、拳銃を所持している少年を探していた警察とお世話になった社長への威嚇発砲・・・う〜ん。
少年にとって少女だけが大事だと印象深くなりはするのですが、盛り上がりのために無理やりキャラクターに演じさせているように思いました。
天気—–
ほぼ雨模様、時折バケツをひっくり返したような強烈な雨が降る世界。
廃ビルの屋上にある鳥居をくぐった事で願えば雨を晴れにする能力と引き換えに
天気を正常にするための生贄としての役目を背負ってしまったヒロイン。
そのことを知らずに、主人公はヒロインの能力をビジネスにします。
案の定、人々の願いを叶えることで、体は透け現世から天に行ってしまったヒロイン。
一人の犠牲で多くの人の願いが叶うのですが、
そんなの嫌だ!!!!!と主人公が頑張り、他人に迷惑をかけ、現代日本で無茶苦茶な逃走劇を繰り広げた結果、少女を救い東京は水没します。
え?
人柱によって救われる世界なんかどうかと思うので少年が少女を助けたことは良いことだと思うのですが、
主人公はともかく、他人のために幸せを願うというのは嘘だったのか・・・と・・・演出のために犠牲にされた何かだと思うことにして考えることをやめました。
総評—–
あまり考えず、なんとなく感動する!のが良い映画だと思いました。
以上。
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